建築業は作業内容ごとに細分化された職人の世界です。

一般的には工事に携わる人をまとめて大工と呼ぶことも多いですが、

大工と聞いてイメージする仕事を担当しているのは作業員全体の内本の一握りです。

多くの作業員は高度に専門化された作業を担当しているスペシャリストです。

いわゆる大工のイメージとは異なりますが土木作業に欠かせない存在です。

今回は、建築現場を影から支える仕事「型枠解体」を紹介します。

型枠解体とは

建設現場では多くの職人が活躍しています。

多くの職人の中でも現場を影から支える仕事として重大や役割を担うのが「型枠解体」です。

型枠解体とはコンクリートを流し込むために使用する型枠を撤去する作業のことです。

コンクリートの型枠の取り扱いに関しては型枠職人という専門家が担当します。

ただ型枠を扱うだけで簡単そうと思われることも多い型枠職人の仕事ですが侮ってはいけません。

コンクリートを安全かつ確実に整形するのは非常に高度な技術が必要です。

毎回条件が異なる作業現場において十分な強度を持つコンクリートを整形するには

職人の勘と経験が欠かせません。

型枠職人は現場の気温や湿度、地形などさまざまな諸条件を考慮し最適なコンクリートを施工するために

型枠を管理するプロフェッショナルです。

型枠解体はそんな型枠職人が組み上げた型枠をコンクリート施工完了後に取り外すプロフェッショナルです。

型枠解体は型枠を組み立てる型枠職人とは別に専門の職人が存在します。

彼らは型枠を外す能力に特化しており安全確実に型枠を取り外すために欠かせない存在です。


型枠解体の重要性

型枠解体職人というと解体するだけなのに専門家が必要なの？と疑問に思う方もいます。

ただ型枠を外すだけの仕事と思われがちな型枠解体ですが軽くみるのは大間違いです。

型枠解体専門の職人がいるのはそれだけ重要で専門家が必要なほど高度な仕事だからです。

型枠は組む際に高度な技術が要求されますが、それ以上に解体時に神経を使います。

型枠はただ取り外せばいいというものではなく現場の安全を考慮して作業を進める必要があります。

解体の手順を間違えるとせっかく施工に成功したコンクリートに傷をつけてしまう可能性がありますし、

場合によっては重大な事故が発生する恐れもあります。

コンクリートが完成して気が抜けやすい時だからこそ型枠解体は慎重さを求められますが、

型枠解体職人は完成したコンクリートに影響をあたえることなく安全確実に解体作業を行います。

型枠解体は厳しい仕事

コンクリート施工に使用する型枠は作業の性質上、非常に大きく重い部材が使用されます。

小さな部材を組み合わせて型枠を作ると乾燥後に継ぎ目が出てしまうため

できるだけ大きな部材が使われますが、解体時には大きくて重い部品を安全確実に解体することになります。

型枠解体作業ではかなりの腕力と体力が求められるため誰でも簡単に出来る仕事ではありません。

作業内容はシンプルなので手順を覚えるのは比較的簡単ですが、実際の仕事は楽なものではありません。

安全と効率を両立しながら作業を進めるには豊富な経験と確実な技術が求められます。

手順を間違えれば重大事故に繋がる仕事なので大きな責任も伴います。

特別な資格などは必要ないのでだれでもつくことができますが

一流と呼ばれるまでには相応の経験とスキルが不可欠です。

報酬は日給で約8000～12000円程度、職長で15000円前後が相場です。

年収換算では300～450万円程度と建築業の中ではあまり高収入ではありませんが

体力さえあればすぐにでも初められる仕事なので人気は高く、

型枠解隊で建築業に飛び込んでから他の職人に転身するケースも多く見られます。

まとめ

一般の人は殆どその仕事ぶりを目にする機会がない型枠解体ですが

建設プロジェクトには無くてはならない仕事です。

地味ながら安全に大きく関わる型枠解体は建築作業を支える縁の下の力持ちです。